19世紀の終わり頃ヴァチカンの礼拝堂を訪れた音楽史家、
エンリコ・パンツァッキ(1840-1904)の言葉――
「何とすばらしい歌い方だろう!
フルートのもつ甘美さに、人間の声の生き生きとした心地良さが結びついているようだ。
空高く舞うひばりのように、軽々と自然に何度も舞いあがる。感情がそのまますぐに音に移され、魂が感情の翼にのって無限に昇ってゆくような声。
私の全存在が満たされたのは、声区の移行が完璧で音色が変わらないから、ではない。静かで甘く、厳かで豊かに響く音楽のためだ。
実に優雅な感情の力に感動したのだ」
(アンガス・ヘリオット著『カストラートの世界』より)
『アヴェ・マリア』バッハ/グノー作曲(1904年録音)
動画投稿者の説明によると、「truesound transfers」の音源をもとに、録音時に失われたことが明らかである高音域の周波数帯を、WAVESのプラグインで付加したそうです。
「truesound transfers」より更にノイズが少ないように聴こえます。
ノイズの中にも音楽の成分が含まれているから、むやみに除去するべきではないとも言われますが、やはりノイズ・リダクション済みのほうが聴きやすいです。
エンリコ・パンツァッキ(1840-1904)の言葉――
「何とすばらしい歌い方だろう!
フルートのもつ甘美さに、人間の声の生き生きとした心地良さが結びついているようだ。
空高く舞うひばりのように、軽々と自然に何度も舞いあがる。感情がそのまますぐに音に移され、魂が感情の翼にのって無限に昇ってゆくような声。
私の全存在が満たされたのは、声区の移行が完璧で音色が変わらないから、ではない。静かで甘く、厳かで豊かに響く音楽のためだ。
実に優雅な感情の力に感動したのだ」
(アンガス・ヘリオット著『カストラートの世界』より)
『アヴェ・マリア』バッハ/グノー作曲(1904年録音)
動画投稿者の説明によると、「truesound transfers」の音源をもとに、録音時に失われたことが明らかである高音域の周波数帯を、WAVESのプラグインで付加したそうです。
「truesound transfers」より更にノイズが少ないように聴こえます。
ノイズの中にも音楽の成分が含まれているから、むやみに除去するべきではないとも言われますが、やはりノイズ・リダクション済みのほうが聴きやすいです。
年表
1858年 | ローマ近郊の町、モンテ・コンパトリに生まれる。 |
---|---|
1873年 | サン・ジョバンニ・イン・ラテラーノ大聖堂の第一ソプラノに任命される。 |
1878年 | イタリア王国初代国王、ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世の葬儀で歌う。 |
1883年 | システィーナ礼拝堂聖歌隊に採用され、のちにソリストを任命される。 |
1900年 | イタリア王国2代目国王、ウンベルト1世の葬儀で歌う。 |
1902年 1904年 |
レコーディングを行う。 (この音源は現在CD化され1枚のアルバムとして発売されている) |
1913年 | システィーナ礼拝堂聖歌隊を引退。サン・ピエトロ大聖堂の聖歌隊に招かれる。 |
1914年 | 現役をしりぞく。 |
1922年 | ローマで死去。 |
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